製菓材料通販サイト「コッタ」展開のcotta、売上・経常利益とも過去最高!

 製菓・製パン材料をネット通販で販売するビジネスを展開しているcotta(コッタ)。大分県に本社を置く企業。2020年9月末時点の社員数は109名(パートタイマー含む)。女性社長である点も特徴だ。インターネット通販サイト「cotta」を通して、製菓・製パン材料を販売するビジネスモデルを築いている。cottaの業績と株価の行方はどうなるのか?

■基本情報(2021年11月19日時点)

  • 株価:582円(10年来高値:1,236円)
  • 時価総額:65億円
  • 予想PER:13.9倍
  • PBR:1.98倍
  • 予想配当利回り:0.68%
  • 自己資本比率:53.2%
  • 会計基準:日本基準

■cottaの業績は?

 cottaの2021年9月期の売上高は92.6億円(前年比+17.8%増)、営業利益4.5億円(前年比+56.8%増)の増収増益。cottaの売上総利益率は+41.9%(前年は+41.7%)、営業利益率は+4.9%(前年は+3.7%)とほぼ前年並み、営業利益率は若干改善している。

 cottaの営業利益率はそれほど高くない。2020年9月期の有価証券報告書の販管費の内訳をみると、販管費29.9億円のうち、広告宣伝費6.5億円、運賃7.0億円、給与手当5.0億円が大口として開示されている。売上総利益率を約40%と考えたときに、運賃で約10%、広告宣伝費で約8%、給与手当で約7%で25%となり、営業利益率が10%を超えるのはかなり難しいビジネスモデルに見える。

■cottaのビジネス内容は?

 cottaは製菓・製パンの材料や道具をインターネット通販サイト「cotta(コッタ)」を通して販売している。また、BtoB向けにも販売しており、百貨店、土産屋、生協、量販店、ファミリーレストランなどにも販売している。つまり、個人商店、個人から企業にも製菓・製パンの材料や道具を販売するビジネスモデルを築いている。

 インターネット通販サイト「cotta」を中心に、連結子会社の「つく実や」「ヒラカワ」「プティパ」などがBtoB向けにも販売を展開している。連結子会社のプティパは100円ショップ向けに製菓材料の卸売もおこなっている。

■中期経営計画は1年前倒しで達成!

 cottaは中期経営計画を1年前倒しで達成した。ただ、ここ最近の業績好調は新型コロナウイルス感染拡大による外出自粛の影響があると言われており、本来の実力がどこまで伸びているか見極めが必要だ。

 2022年9月期の業績見通しは売上高101億円、営業利益6.5億円、営業利益率+6.4%を計画している。もう少し成長性や収益性がほしいところ。

■cottaの株価推移は?

 cottaの時価総額は約65億円。製菓・製パンに限定したビジネスで事業領域が限られるのが悩ましい。業績自体は堅調であるものの、株価上昇を考えると、将来への期待がもう少しほしいところ。株価に割高感はないものの、ここから数倍に上昇するかと言われると、そこまで期待できそうにない。

 cottaは2020年3月に株式会社タイセイより社名変更している。タイセイ時代は長らく時価総額も20億円前後で低迷しており、現在の時価総額まで上昇したのはここ数年の話。業績が悪化すると、ここから半値もありえるので注意が必要だ。

(画像1)cottaの株価推移

以 上

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