場所や時間を問わず、マンツーマンで英会話が学習できるオンライン英会話「レアジョブ英会話」を提供しているレアジョブ。フィリピン講師が約6,000名登録し、25分単位のレッスンを提供している。2021年10月にボーダーリンクの49%持分を取得し、2023年4月に100%子会社化を実施して、ALT事業に本格参入。ALT(外国語指導助手):Assistant Language Teacherの略称。レアジョブの今後の業績と株価の行方は?
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■基本情報(2024年8月30日時点)
- 株価:406円(10年来高値:3,145円)
- 時価総額:40億円
- 予想PER:55.2倍
- PBR:2.2倍
- 予想配当利回り:1.23%
- 自己資本比率:27.1%
- 会計基準:日本基準
- 株主数:8,791人(2024年3月31日時点)
- 事業価値:37億円
■レアジョブの業績は?
レアジョブの2025年3月期の第一四半期の売上高は25.0億円(前年比△5.2%減)、営業利益87百万円(前年同期は2.0億円の黒字)と減収減益となった。レアジョブの売上総利益率は+41.8%(前年は+43.8%)、営業利益率は+3.5%(前年は+7.4%)と悪化している。
レアジョブの売上総利益は前年の11.5億円→10.4億円と△1.1億円の減少、販管費は前年の9.5億円→9.6億円と+0.1億円の増加となり、営業利益は△1.2億円の悪化となった。
■レアジョブの事業状況は?
レアジョブは2021年10月にALT(外国語指導助手)(Assistant Language Teacherの略称)派遣をしているボーダーリンクの49%持分を取得し、ALT事業に関わっている。主力の英会話ビジネスに並ぶ規模の事業規模で全体の約5割の事業だ。年間売上高は約46億円。
2024年3月期から連結決算にボーダーリンクの事業を取り込み、前年は売上高が+76%の大幅な上昇となった。いっぽう、前年は売上高101億円、営業利益7.0億円と好調にみえたものの、減損損失の計上で当期純利益は△2.9億円の赤字となった。この減損損失7.2億円は2021年12月に取得した資格スクエアののれん他の減損だ。
レアジョブの足元の事業は厳しいものの、円高に為替が動くと、フィリピンでの人件費が軽くなるので、為替次第で業績は一気にかわる可能性はある。
■レアジョブの財務状況は?
レアジョブの2024年6月30日時点の財務諸表をみると、現預金は27億円、ソフトウェア3.7億円、のれん関連18億円となっている。負債をみると、有利子負債は24億円、前受金6.0億円、未払費用6.7億円となっている。財務的には少し苦しい。
■レアジョブの株価推移は?
レアジョブの時価総額は約40億円。株価は一時の高値圏から10分の1近くまで下落している。為替次第で業績は回復する可能性あるものの、為替頼みで投資をするのはどうか?売上高が前年割れをしており、英会話が前年比△12.1%と値上げ影響やChatGPTを活用したAI英会話の登場で、英会話市場が大きく変わっている。
以 上