円安直撃のエニグモ、植田ショックの為替是正が復活のカギ!?

 海外のパーソナルショッパーを活用したECプラットフォーム「BUYMA」を運営しているエニグモ。円安進行による外部環境の低迷が業績不振を継続。しかしながら、為替レートは1ドル160円→140円台まで是正が進んでいる。日銀の利上げを発端とした為替影響によるもの。エニグモの業績に反映されるまでは、もう少し時間が必要だろうか。

円安進行?苦戦するエニグモ、総取扱高は縮小、為替転換待ちか?(2024年6月16日投稿)

苦戦つづく「BUYMA(バイマ)」のエニグモ、インフレと円安が売買の障壁か?(2023年12月24日投稿)

■基本情報(2024年9月13日時点)

  • 株価:326円(10年来高値:1,823円)
  • 時価総額:139億円
  • 予想PER:14.3倍
  • PBR:1.26倍
  • 予想配当利回り:3.06%
  • 自己資本比率:79.6%
  • 会計基準:日本基準
  • 株主数:8,794人(2024年1月31日時点)
  • 事業価値:47億円

■エニグモの業績は?

 エニグモの2025年1月期の第二四半期の売上高は25.7億円(前年比△14.9%減)、営業利益2.3億円(前年比△41.0%減)の減収減益。エニグモの売上総利益率は+78.5%(前年は+78.2%)、営業利益率+9.0%(前年は+12.9%)と粗利は高いものの、販管費の負担が大きい。

 エニグモの売上総利益は前年の23.6億円→20.2億円と△3.4億円の減少、販管費は前年の19.7億円→17.8億円と△1.9億円の減少となったものの、売上総利益の減少をカバーできず、営業利益は△1.5億円の減益となった。

■エニグモの事業状況は?

 今回の決算は2024年2月~7月までの期間であり、日銀の利上げがあり円安が大幅に修正された期間を含んでいない。次回以降、円安修正がエニグモの業績にどのように反映されるかが注目されるポイントだ。

 BUYMAのアクティブ会員数は94.6万人(前年は117万人)と大きく減少している。それにともない、BUYMAの総取扱高も前年の276億円→243億円と△11.9%の減少となっている。

■人材ビジネススタート

 エニグモは持分法適用関連会社であるゲツラクと協働で転職サービスを展開予定だ。また、Non Brokers社と不動産事業を展開している。

■エニグモの財務状況は?

 エニグモの2024年7月末時点の財務状況をみると、現預金は93億円、のれん2.2億円、投資有価証券19.7億円となっている。負債は、有利子負債は1.1億円。預り金が18.5億円ある。財務的には極めて健全だ。

■エニグモの株価推移は?

 エニグモの時価総額は約140億円。現預金と投資有価証券で約110億円もっているため、事業価値はきわめて低く評価されている。エニグモは為替レートが円高に振れるため、為替動向に注目が必要だ。とにかく、次の決算で円安修正がどのように反映されるか注目が集まる。

以 上

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