業績は順調!?中国向け化粧品・サプリ販売のアクシージア

 中国のECサイトを中心に化粧品・サプリを販売しているアクシージア。「AXXZIA(アクシージア)」や「AGtheory(エイジ―セオリー)」というブランドが主力。2022年7月期の第一四半期は前年同期比+46%増の売上高の伸びを達成。アクシージアの業績実績を計画対比でくらべると、大幅な上振れ傾向となった。表面的な業績をみると、業績は絶好調に見えるものの、株価は上場時から3分の1くらいまで下落している。アクシージアの業績と株価はどうなるのか?

中国向けECで化粧品などを展開のアクシージア、「AXXZIA」ブランド好調!(2021年9月19日投稿)

■基本情報(2021年12月10日投稿)

  • 株価:883円(10年来高値:2,440円)
  • 時価総額:228億円
  • 予想PER:24.4倍
  • PBR:3.16倍
  • 予想配当利回り:0%
  • 自己資本比率:90.2%
  • 会計基準:日本基準

■アクシージアの業績は?

 アクシージアの2022年7月期の第一四半期の売上高は17.9億円(前年同期比+46.0%増)、営業利益3.2億円(前年同期比+5.4%増)の増収増益となった。アクシージアの売上総利益率は+72%(前年同期は+70.9%)、営業利益率は+18.0%(前年同期は+24.9%)と売上総利益率は変わらないものの、販管費増加により営業利益率は悪化した。

 アクシージアの販管費の内訳をみると、広告宣伝費を+2.2億円増加し、売上高増にともない支払手数料+0.8億円が増加した影響で販管費は前年同期比+4.0億円の増加となった。将来的なブランド価値の増加を考えると妥当な戦略ではないだろうか。

■アクシージアの戦略は?

 アクシージアは中国市場でスキンケア商品中心にブランドを拡大していく戦略だ。2021年10月に上海子会社が2つの旗艦店をオープン。2021年10月にTikTok中国本土版で旗艦店をオープン、2021年10月26日にJD.com(京東)のECモールに出店と、さらなる規模拡大に向けた施策を行っている。

■11月11日「独身の日」の結果は?

 中国では毎年11月11日は「独身の日(シングルデー)」のセールスイベントがECモール中心に実施されている。今年のアクシージアの結果は絶好調だ。流通取引総額は前年比+61%増(25百万元→41百万元)と大きく上昇。たった1日で6.2億円(前年は3.8億円)の売上高となり、第二四半期の売上高は大きく増加することは間違いない。

■アクシージアの株価推移は?

 アクシージアの時価総額は約230億円。2022年7月期は売上高71億円(前年比+23%増)、営業利益14.7億円(前年比+6.1%増)を計画しており、たしかに利益率は+20%を超えているものの、まだまだ売上規模が小さい。

 同じ事業領域であるプレミアアンチエイジングは売上高330億円、営業利益47億円という規模感で時価総額は約860億円となっている。アクシージアの成長性に期待したいところはあるものの、売上規模が停滞すると時価総額200億円割れも見えてくる業績と株価のバランスだ。

業績絶好調のプレミアアンチエイジング、中国本土に「sitrana(シトラナ)」展開!(2021年6月19日投稿)

 いっぽう、Waqoo(ワク―)は株価が時価総額25億円くらいまで落ちており、将来の成長を考えると更にさがるリスクはそれほどない。アクシージアで心配されるのは、中国の不動産バブル崩壊による消費の落ち込み、それを見通した投資家のアクシージア売りだ。中国の消費者はスキンケアにお金を使うようになっており、ここからスキンケア分野への消費規模がさがることは考えずらい。タイミングさえ間違わなければ、アクシージアの成長と株価上昇の波に乗れるのではないか。

炭酸スキンケア「HADA NATURE」のWaqoo(ワクー)、今期は30%売上減予想!(2021年11月20日投稿)

(画像1)アクシージアの株価推移

以 上

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする