アトラシアン製品などライセンス提供のリックソフト!ソフト問屋的な存在

 システムのアジャイル開発ツールを提供するAtlassian(アトラシアン)製品などの提供・サポート・研修などを中心に、Slack SAFeなどグローバル展開しているソフトウェアの提供をしているリックソフト。アトラシアンのライセンスが世界的に伸びており、その恩恵でリックソフトの業績も堅調に積み上がっている状況だ。リックソフトの業績と株価の行方はどうなるのか?

■基本情報(2022年1月7日時点)

  • 株価:1,648円(10年来高値:9,325円)
  • 時価総額:72億円
  • 予想PER:25.1倍
  • PBR:3.55倍
  • 予想配当利回り:0%
  • 自己資本比率:77.5%
  • 会計基準:日本基準

■リックソフトの業績は?

 リックソフトの2022年2月期の第二四半期の売上高は19.5億円(前年同期比+16.3%増)、営業利益1.6億円(前年同期比+22.8%増)の増収増益となった。リックソフトの売上総利益率は+35.6%(前年同期は+35.8%)、営業利益率は+8.2%(前年同期は+7.8%)。リックソフトの売上総利益率はそれほど高いわけではない。

 リックソフトの売上高内訳を見ると、ライセンス提供が全体の73%となっている。リックソフトのビジネスモデルとして、ソフトウェアを開発しているアトラシアンやSlackなどからランセンスを仕入れて、使用ライセンスを販売することがメインビジネスとなっている。その他のシステムインテグレーションなどは周辺ビジネスという位置づけだ。

■リックソフトのビジネスは?

 リックソフトはソフトウェア業界の特約店という位置づけだ。基本的に自社で開発したソフトを販売するのではなく、メジャーなソフトウェアを顧客に販売していく事業モデル。顧客はソフトウェアを導入しただけでは使い方が分からず、リックソフトのカスタマーセンターやマニュアル、研修などを利用する仕組みだ。

 リックソフトは在庫を持たないビジネスモデルのため、利益率はそれほど高くないものの、赤字にはなりにくい事業モデルになっているのが特徴だ。いま販売しているソフトウェアが陳腐化すれば、あたらしいソフトウェアを仕入れて販売すればよい。

■リックソフトの株価の行方は?

 リックソフトは一時、時価総額400億円近くまであったものの、現在は100億円を割った水準で推移している。業績自体はそれほど悪くないものの、成長性と収益性を考えると、過大評価されていたのかもしれない。しかしながら、リックソフトのビジネスはリスクが少なく、開発の失敗やマーケットの変化による商品の陳腐化などを受ける可能性が極めて低い。安定的に成長していくことが見通し安いビジネスモデルであり、ビジネスマーケットに参入していると言える。

 現預金は20億円まで積み上がっており、これからも積み上がっていくと思われる。現在は配当ゼロであるものの、配当を出していくと思われる。株価のチャートがヨコヨコになってきたら、どこかで右肩あがりのチャートに入ると思われる。

(画像1)リックソフトの株価推移

以 上

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする