障がい者就労支援のウェルビー(welbe)、報酬改定あり業績にプラス!課題は5-ALA!

 障がい者への就労移行支援や就労定着支援などを行っているウェルビー(welbe)。障がい者総合支援法に定められた福祉サービスとして、原則24カ月のサービスを提供している。利用者の負担だけでなく、地方自治体などの負担もあり、安定して成長できる基盤となっている。ウェルビーの業績と株価の行方は?

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■基本情報(2022年8月5日時点)

  • 株価:824円(10年来高値:2,385円)
  • 時価総額:237億円
  • 予想PER:12.7倍
  • PBR:3.96倍
  • 予想配当利回り:1.96%
  • 自己資本比率:53.3%
  • 会計基準:日本基準
  • 株主数:7,087人(2022年3月末時点)

■ウェルビーの業績は?

 ウェルビーの2022年3月期の売上高は98.9億円(前年比+21.0%増)、営業利益+25.3億円(前年比+24.0%増)の増収増益。ウェルビーの売上総利益率は+38.6%(前年は+38.9%)、営業利益率は+25.5%(前年は+24.9%)と高い。

 ウェルビーは障害福祉事業(就労移行支援事業と療育事業)とヘルスケア事業の2つを行っているものの、ほとんどの売上高は障害福祉事業からきている。この障害福祉事業が成長にあり、かつ、利益率が高いのが特徴だ。

■ウェルビーの事業内容は?

 ウェルビーはどのような事業内容を行っているのか?就労移行支援事業として、障がい者に希望する就職に必要な知識や能力を提供する職業訓練をメインでおこなっている。就職相談や応募のヘルプ、アドバイスなど幅広いサービスを提供しており、利用者だけでなく、地方自治体(市町村)や国民健康保険や団体保険から報酬を受け取っている。

 全国に就労移行支援事業として89拠点、療育事業として51拠点を展開している。就労移行支援事業の売上高は64.9億円、療育事業は27.2億円ある。どちらも成長しているのが特徴だ。また報酬が増額改定されており、今後の報酬単価の上昇も期待される。

 療育事業は、発達支援のある児童の支援や放課後のデイサービスなどが中心だ。

■ウェルビーの事業基盤は?

 ウェルビーの従業員数は1,111名(2022年3月末)で、女性従業員比率は65.7%となっている。就労移行支援サービスの契約者数は2,192名で、直近1年間の就職実績は876名となっている。ウェルビー創業以来5,032名の就職実績がある。療育事業の契約者数は2,963名。

 日本国内の20歳~65歳未満の障がい者数は約376万人。そのうち、身体障がい者は101万人、知的障がい者が58万人、精神障がい者が217万人となっている。2014年の精神障がい者は392万人だったものの、2017年には419万人と大きく増加している。日本の生産年齢人口7,446万人うち、およそ約220万人が精神障がい者であり、その支援が重要な課題になっている。

 日本国内の障がい者雇用数は約60万人であり、そのうち、精神障がい者の雇用者数は9.8万人。ウェルビーの支援する対象からすると現状のサービス利用者数や就業者数はまだまだ増加することが期待できそうだ。

■ウェルビーの財務状況は?

 ウェルビーの財務諸表をみると、商品19億円、前渡金11億円、短期貸付金17億円など、これまでなかった項目が出現している。商品19億円の増加はネオファーマジャパンから5-ALAというヘルスケア商品(サプリメント)の購入が大きい。

 あたらしくヘルスケア事業を立上げ、その結果、棚卸残高が大きく増えた影響だ。前渡金11億円もそのサプリメント製造委託費のもの。貸付金もサプリメント製造のための工場設立にともなう貸付金となっている。その結果、自己資本比率は86.8%→53.3%に大きく悪化。借入金・社債発行が43.7億円ある。

 正直、就労支援事業が好調に推移しているのに、まったく経験のないサプリメント事業に手を出す理由がよくわからない。それを受けて、株価は下落していると考えてよいだろう。

■ウェルビーの株価推移は?期待される5-ALA!

 ウェルビーの利益率や利益額、そして成長性を考えると、時価総額は500~800億円くらいまで行っていてもおかしくない。それが、220億円前後となっている。その理由は2021年7月19日にネオファーマジャパンと契約した5-ALA原体(サプリメント)の国内総代理店契約ではないだろうか。

 ゆくゆくは健康食品会社、食品会社、製薬会社にサプリメント(5-ALA、5-アミノレブリン酸)の販売を考えているものの、経験がまったくないウェルビーが手を出す事業だろうか?5-ALAを活用した精神障がいや発達障がいの研究を促進して、メンタルヘルス市場の新たな需要創出が大きな目的であるものの、失敗したときのリスクが大きい。

 ただ、5-ALAが成功したときのウェルビーの株価成長はかなり大きい。なお、ネオファーマジャパン株式会社はアラブ首長国連邦のNeopharmaLLCとneoALAという会社の合弁会社。2021年3月末時点のネオファーマジャパンの決算公告をみると、株主資本は△38.3億円のマイナスと債務超過となっている。ただ、ウェルビーはじめ、銀行ではないところから借り入れていると思われ、大きな問題ではないようだ。

(画像1)ウェルビーの株価推移

以 上

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