肩こり解消ネックレスのコラントッテ、高収益つづくも成長鈍化!?

 2万円以上の肩こり解消の磁気ネックレスColantotteを中心に医療機器事業を展開しているコラントッテ。売上高の約88%はネックレスが占める。厚生労働省の管理医療機器認証を取得しており、医療機器として確かな認証と独自技術の特許をほこるコラントッテ。今後の業績と株価の行方は?

首・肩こりに効く磁気ネックレスのコラントッテ、利益率の高いビジネスモデル!(2021年12月26日投稿)

■基本情報(2023年5月12日時点)

  • 株価:1,098円(10年来高値:2,005円)
  • 時価総額:99億円
  • 予想PER:14.5倍
  • PBR:3.32倍
  • 予想配当利回り:1.82%
  • 自己資本比率:68.1%
  • 会計基準:日本基準
  • 株主数:4,315人(2022年9月30日時点)

■コラントッテの業績は?

 コラントッテの2023年9月期の第二四半期の売上高は27.6億円(前年同期比+19.8%増)、営業利益6.6億円(前年同期比+28.8%増)の増収増益。コラントッテの売上総利益率は+63.0%(前年は+66.1%)、営業利益率は+23.9%(前年は+22.3%)と高い水準を維持している。

 コラントッテの売上総利益は前年15.2億円→17.4億円と+2.2億円の増加。販管費は前年10.1億円→10.8億円と+0.7億円の増加となり、差し引きで+1.5億円の増益となった。

■コラントッテの事業状況は?

 コラントッテは2023年9月期の第一四半期の売上高が16.9億円(今回は10.7億円)と大きく増加しており、期待が高まっていたものの、大きな反動で売り上げ減少となった。ただ、2Q累計でみると、前年同期比+19.8%と大きな伸びになっており、それほど落胆する必要はないのではないか。

 コラントッテの主力製品は磁気ネックレスであり、全体の約88%を占めている。コラントッテが自社で小売りをするモデルではなく、アルペン、ゼビオ、東急ハンズ、ヨドバシカメラなどの主要代理店にホールセール(卸売)をするものが全体の68%(前年同期は70.4%)と最も大きい。

 コラントッテは自社のEコマースに力を入れているものの、全体売上高の24.5%にとどまる。Eコマースは伸びているものの、まだまだ成長力がほしいところ。

■コラントッテの販管費は?

 コラントッテは広告宣伝に力をいれている。フィギュアスケートの宇野昌磨選手、卓球の伊藤美誠選手などアスリートと契約して宣伝してもらっている。2022年9月期の販管費20.9億円の大口をみると、広告宣伝費に2.2億円、販売促進費に2.0億円をつかっている。

■コラントッテの財務状況は?

 コラントッテの2023年3月末時点の財務状況をみると、現預金は17.4億円、棚卸資産は10億円となっている。有利子負債は約2.0億円であり、財務的には健全だ。

 コラントッテのキャッシュフロー計算書をみると、営業CFは+6.7億円、投資CFは△58百万円、財務CFは配当金の支払い1.4億円を含め△2.1億円となっている。設備投資がほとんど必要ないビジネスモデルであり、利益がそのままキャッシュになる構造だ。

■コラントッテの株価推移は?

 コラントッテの時価総額は約100億円。2021年7月に東証マザーズに上場し、公開価格1,100円(時価総額:94億円)、初値1,385円(時価総額:119億円)と初値水準を下回っている状態。上場時には約8億円の資金調達にとどまっている。

 コラントッテの最大の悩みは、市場規模がどこまで広がるか、個人投資家には見えない点だ。現状の成長性と収益性は悪くないものの、どこで頭打ちが来るか見えない。製品の領域拡大など実施しないと、売上高200~500億円くらいを目指せるビジネスではないことは見えている。投資家の期待感をいかに高めるかが大きな課題だ。

(画像1)コラントッテの株価推移

以 上

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