英語コーチングサービスの「プログリット」や英語学習サービスの「シャドテン」を展開しているプログリット(PROGRIT)。一時、時価総額は200億円を超えて、株価は一気に急騰。すでに安値から10バガーを達成している。英語学習サービスは入れ替わりの激しい領域でもあり、今後も成長をつづけることができるのか?
英語コーチングサービスのプログリット(PROGRIT)、法人研修市場の拡大がカギか?(2022年10月22日投稿)
■基本情報(2023年8月14日時点)
- 株価:1,049円(10年来高値:2,500円)
- 時価総額:124億円
- 予想PER:41.4倍
- PBR:12.27倍
- 予想配当利回り:0%
- 自己資本比率:44.7%
- 会計基準:日本基準
- 株主数:984人(2023年2月末時点)
■プログリットの業績は?
プログリットの2023年8月期の第三四半期の売上高は21.3億円(前年比+29.4%増)、営業利益4.4億円(前年比+84.3%増)の増収増益。プログリットの売上総利益率は+71.0%(前年は+66.5%)、営業利益率は+20.6%(前年は+14.4%)と改善傾向がつづく。
プログリットの売上総利益は前年10.9億円→15.1億円と+4.2億円の増加、販管費は前年の8.6億円→10.7億円と+2.1億円の増加となり、差し引きで営業利益は+2.1億円の増加となった。正直、ビジネスは順調に成長していると言えるだろう。現在の従業員数は169名、創業は2016年9月であり、設立7年目というところ。
■プログリットの事業状況は?
プログリットの英語コーチングサービスの価格帯は、2カ月で43.5万円、6カ月で112万円、12カ月で217万円とかなり高い。しかしながら、これくらいの価格を支払っても英語をビジネスで活用したいというニーズがあるということ。英会話という領域は、駅前留学のNOVA(ノバ)やイーオン、ジオスなど日本人のニーズにこたえてきたものの、なかなか大きく成長を続けることが難しい領域。
ベネッセホールディングスだった英会話教室のベルリッツ(Berlitz)も2022年2月にカナダのILSCホールディングスに売却されている。
プログリットの強みとしては、サブスク型の「シャドテン」だ。年間で10億円くらいの売上高の規模感まで成長しており、安定的に収益を出すことが期待されている。いっぽう、英語コーチングサービスは売上に波があり、タイミングによっては減収になることも予想される。四半期ベースで英語コーチングサービスの売上高を見ていくと、現状は四半期あたり4~5億円の売上高で推移している。
■プログリットの株価推移は?
プログリットの時価総額は約120億円。2023年8月期の業績予想は売上高29億円(前年比+28.7%増)、営業利益4.6億円、1株あたりの当期純利益(EPS)は26.06円。EPSは+20%くらいは増益で着地すると考えると、予想EPSを約31円で考えることができる。
予想PERを成長性を加味して、20~30倍で試算すると、予想株価(理論株価)は1株あたり620円~930円。現在の1株あたり1,050円はかなり割高感がある。どこかで大きな調整が起こる可能性に注意が必要だ。
以 上