公認会計士特化型のプロフェッショナルシェアリングを提供する「会計士.job」を運営しているブリッジコンサルティンググループ(以下、ブリッジコンサル)。営業利益は黒字、前年比+15%の成長を続けているものの、株価はイマイチ。売上規模がまだ小さく、株式市場の期待に応えれていない状況だ。今後の株価や業績はどうなるのか?
■基本情報(2024年3月29日時点)
- 株価:1,508円(10年来高値:6,800円)
- 時価総額:31億円
- 予想PER:23.2倍
- PBR:3.34倍
- 予想配当利回り:0%
- 自己資本比率:72.4%
- 会計基準:日本基準
- 株主数:626人(2023年9月30日時点)
■ブリッジコンサルの業績は?
ブリッジコンサルの2024年9月期の第一四半期の売上高は4.6億円(前年比+15.7%増)、営業利益は36百万円(前年同期は60百万円)の増収減益となった。ブリッジコンサルの売上総利益率は+52.5%(前年は+55.5%)、営業利益率は+7.9%(前年同期は+15.2%)と利益率が悪化している。従業員数が1年前から+24%(+12人)増えており、販管費が増えていることが影響している。
■ブリッジコンサルの事業内容は?
ブリッジコンサルは公認会計士に特化したワーキングプラットフォーム「会計士.job」を運営している。公認会計士をプラットフォームに集めて、クライアントに紹介したり、転職支援(人材紹介サービス)を展開している。会員登録者数は約4,100名、クライアント数は451社となっている。パートナー会計士の実際の稼働社数は280名前後と登録者の10%にも満たない。いかに登録者数を増やし、稼働率を向上させるかがポイントだ。
2024年9月期の目標は、売上高20億円、クライアント数542社、登録会計士数4,900名となっている。中長期的には売上高100億円、クライアント数2,000社、登録会計士数1万人を目指す。
■ブリッジコンサルの会社状況は?
ブリッジコンサルは2011年10月に設立、従業員数は61名、公認会計士コンサルタントが33名と従業員の約半数は会計士コンサルタントだ。ブリッジコンサルは2023年6月26日に東証グロースに上場し、公開時の初値ベースの時価総額は83億円(現在の時価総額は約31億円)。上場により、約1.5億円を市場から調達している。
ブリッジコンサルの従業員の平均年齢は36.9歳、平均年収は795万円と低くない。おそらく、公認会計士が約半数いるため平均年収を引き上げていると思われる。
ブリッジコンサルは資本業務提携を幅広く実施しており、パーソルテンプスタッフ、日本M&Aセンター、フリー、ギークス、プロネクサスなど。
M&A仲介トップの日本M&Aセンターホールディングス、成長つづく!(2022年5月3日投稿)
■ブリッジコンサルの株価推移は?
ブリッジコンサルの時価総額は約31億円。上場来最高値から4分の1くらいまで株価は下落している。正直、売りたい人はすでに売却したのではないだろうか。資本構成をみると創業者が約40%ほど保有しており、ベンチャーキャピタルなども保有している。ベンチャーキャピタルの売却が終わると売り需要は一気になくなるはずだ(すでに売却している可能性もある)。
前年比+15%くらいで成長しており、事業的には成長の方向で動きそうだ。また、日本国内の人手不足は解消されることはないので、人件費のベースは上昇していくことを考えると、手数料はアップするのではないだろうか。
以 上