RFIDリーダーのアスタリスク、将来の可能性は広がるのか?

 バーコードリーダー、RFIDリーダーなどのAsReader事業やシステムインテグレーション事業を行っているアスタリスク。業績は予想未達で厳しい状況が続いているものの、株価は反発の兆しも見える。IoTやコネクテッドの可能性はあるものの、世の中が生成AIやデジタルサービスの世界に変わっており、アスタリスクの注目度は低い。今後の業績と株価の行方は?

■基本情報(2024年6月28日時点)

  • 株価:732円(10年来高値:6,685円)
  • 時価総額:52億円
  • 予想PER:ー(赤字予想)
  • PBR:2.97倍
  • 予想配当利回り:0%
  • 自己資本比率:65.0%
  • 会計基準:日本基準
  • 株主数:5,213人(2023年8月31日時点)
  • 事業価値:55億円

■アスタリスクの業績は?

 アスタリスクの2024年8月期の第二四半期の売上高は6.6億円(前年比△24.2%減)、営業利益△1.6億円(前年同期は△38百万円の赤字)と減収赤字幅悪化となった。

 アスタリスクの売上総利益率は+29.8%(前年は+35.5%)と悪化している。メーカーとしては売上総利益率が低いわけではないものの、高収益企業の場合は売上総利益率は+40%以上はほしいところ。

■アスタリスクの事業内容は?

 アスタリスクはRFIDリーダーやバーコードリーダーなど情報を読み込むハードウェアとサービスを提供している会社。大手衣料メーカーのユニクロでも、レジでバーコードで読み込むのではなく、RFIDタグで一括して購入金額を計算する仕組みを導入している。世の中の生産性を改善するために省人化のひとつとして選択肢となっている。

 工場などでも固定資産にRFIDタグを張り付けて、現物の管理をするサービスが出てきている。これまでは、半年や1年に一回、人海戦術で資産管理をしていたものの、省人化の流れのなかでRFID活用するケースがでてきている。

■事業の方向性は?

 世の中の方向性としてはRFIDが普及することは間違いないものの、市場規模がどこまで大きいか。また競合他社がどうなっているか見えない。アスタリスクの売上高は年間18億円と非常に小さく、正直、時価総額が50億円もついていることが不思議でならない。最新のリーダー事業をしているという点が評価されているのだろうか。

■アスタリスクの株価推移は?

 アスタリスクの時価総額は約50億円。一時、時価総額500億円くらいまで上昇したものの、右肩さがりがつづいている。現状の実力では時価総額100億円も難しいだろう。

以 上

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