業績堅調なプレイド、顧客社数は減少も単価増で増収を確保!

 顧客の過去データではなく、いま訪問する顧客をウェブ上で解析するCX(顧客体験)プラットフォーム「KARTE」を提供しているプレイド(PLAID)。顧客月額単価が安定的に成長しており、顧客社数をカバーする成長となっている。年間1,000万円以上の売上高の顧客数は前年193→222社と順調に増加。今後の業績と株価の行方は?

CX(顧客体験)プラットフォーム「KARTE」のプレイド、四半期比で成長停滞!(2022年8月11日投稿)

CX(顧客体験)プラットフォーム「KARTE(カルテ)」展開のプレイド、グーグル出資の期待ベンチャー企業!(2021年5月5日投稿)

■基本情報(2025年7月25日時点)

  • 株価:1,165円(10年来高値:5,080円)
  • 時価総額:478億円
  • 予想PER:47.6倍
  • PBR:12.24倍
  • 予想配当利回り:0%
  • 自己資本比率:55.2%
  • 会計基準:日本基準
  • 株主数:7,583人(2024年9月30日時点)
  • 事業価値:445億円

■プレイドの業績は?

 Webページのオンサイトマーケティング、サイト改善、データ統合などビックデータ解析を得意とするプレイド。2025年9月期の第二四半期の売上高は65.5億円(前年比+24.4%増)、営業利益は9.9億円(前年比+3.5倍)と増収増益。

 プレイドの売上総利益率は+73.5%(前年は+71.0%)、営業利益率は+13.5%(前年は+1.7%)と大きく改善。プレイドの売上総利益は前年の37.4億円→48.1億円と+10.7億円の増加、販管費は前年の36.5億円→39.3億円と+2.8億円の増加となり、営業利益は90百万円→8.8億円と大きく増加した。

■プレイドの事業状況は?

 プレイドは2011年10月設立の会社で従業員数は489名(2025年3月末時点)。ウェブサイトのデータからサイト改善、マーケティング戦略、データ活用など事業改善するためのインフラを提供している。リアルタイムを解析することも可能。

 プレイドは全体で前年比+22.8%の成長で、規模の小さいグループ会社は前年比+35.0%の成長率となっている。売上総利益率+70%前後と高く、規模が大きくなると一気に利益がでる利益モデル。

 従業員数は前年の440人から489名と+10%ほど増加。顧客が増えると対応のために人数を増やさないといけないのはコンサルティング企業と同じ仕組みか。ITサービスを提供して自然に増えていくのではなく、併走するスタッフが必要と思われる。

■プレイドの財務状況は?

 プレイドの2025年3月末の財務諸表をみると、現預金は44億円、ソフトウェア関係の無形固定資産も合計で1.8億円と少なく、無駄のない資産構成となっている(企業によってはソフトウェア勘定に計上して償却していくケースがある)。負債をみると、有利子負債は10億円、契約負債(前受金)は3.8億円となっている。純資産は利益剰余金が△45億円の大きなマイナスであるものの、余裕のある財務状況だ。

■プレイドの株価推移は?

 プレイドの時価総額は約480億円。株価チャートを見ると、上場直後に高値を付けたものの、一気に株価が暴落して底値をつけた。その後、上昇トレンドに入っていると見えるチャートとなっている。前年比+20%の成長が続くようであれば、いずれは上場来高値を超えてくるのではないだろうか。

 プレイドはネット専業のコンサルティング企業というイメージ。自社のデジタルツールを持っており、他のコンサルティング企業とは大きな差別化要素となる。今後に期待したい。

以 上

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