中小居酒屋向けに業務用食材を通信販売しているミクリード。2021年7月30日に発表した2022年3月期の第一四半期決算は引き続き営業赤字。新型コロナウイルスの影響により夜の飲酒が抑制されるなか、業績は低迷中だ。ただし、コロナ禍が終わったときにはマイナス要素が抜けるため、業績面ではプラス方向に動くことが約束された銘柄。株価は業績悪化を反映して低迷中だ。業績と株価が妥当な水準であれば、あえてミクリード株を購入するチャンスかもしれない。
居酒屋向けの食材ECサイト運営のミクリード、コロナ後の成長が期待される!(2020年12月27日投稿)
■基本情報(2021年8月6日時点)
- 株価:967円(10年来高値:1,620円)
- 時価総額:21億円
- 予想PER:ー(未定)
- PBR:2.38倍
- 予想配当利回り:0%
- 自己資本比率:75.0%
- 会計基準:日本基準
■ミクリードの業績は?
ミクリードの2022年3月期の第一四半期の売上高は6.2億円(前年同期比+22.6%増)、営業赤字△36百万円(前年同期は△66百万円)と増収・赤字縮小となった。ミクリードの売上総利益率は+34.0%(前年同期は+33.9%)、営業利益は赤字となっている。
ミクリードが赤字を脱却するには年間売上高35億円ほど必要で、四半期ベースでは約9億円の売上規模が必要となる。いま飲食、特に居酒屋業界は新型コロナウイルスの影響による厳しい状況で、営業時間の短縮と酒類の提供抑制という縛りを受けている。言い換えると、いまが最悪期であれば、状況が改善してくればミクリードの業績にはプラスになるということ。
■ミクリードの魅力は?
ミクリードはこれだけ厳しい環境でも無借金経営を継続している。自己資本比率も70%を超えており、この状況が数年つづいても倒産することはないだろう。ミクリードの特徴は固定費比率が低い点だ。できるだけ業務を外注化しており、常勤している社員数は19名だけ。いろいろな業務を外注委託している。
ミクリードの業績をシミュレーションしてみると、売上高100億円になると営業利益は10~15億円くらいは出そうだ。売上高150億円になると、営業利益は20億円前後になると思われる。ミクリードの売上総利益率は34%前後。売上高の増加にともない増加するのは食材の荷造梱包・運送費用と業務委託費。売上規模さえ増えれば、高収益企業に生まれ変わるはずだ。営業利益が10億円あれば、時価総額は150~300億円くらいは狙えるはずだ。
■ミクリードの株価の行方は?
ミクリードの時価総額は約20億円。この規模になると、個人投資家くらいしか取引していないだろう。しかも、新型コロナウイルスの拡大で業績悪化となる業態のため、個人投資家で積極的に投資する人は少ない。もちろん、相場の下落で、さらに株価がさがることがあるかもしれないが、数倍の上昇を狙うには小型株のほうが成功確率は高いのではないか。
以 上