北の達人コーポレーション、業績堅調も販管費増で営業利益は減少!

 目の下やほうれい線専用の「ヒアロディープパッチ」などの「ディープパッチシリーズ」や機能性表示食品「カイテキオリゴ」など美容関連商品・健康食品などをECで販売している北の達人コーポレーション。北の達人コーポレーションの売上高は前年同期比で+7.5%増加しているものの、販管費が増加したことにより営業利益は減益となった。北の達人コーポレーションの業績と株価の行方はどうなるのか?

「北の快適工房」運営の北の達人コーポレーション、売上高100億円の壁!?(2021年7月17日投稿)

■基本情報(2021年10月15日時点)

  • 株価:431円(10年来高値:1,105円)
  • 時価総額:608億円
  • 予想PER:47.4倍
  • PBR:11.38倍
  • 予想配当利回り:0.62%
  • 自己資本比率:80.6%
  • 会計基準:日本基準

■北の達人コーポレーションの業績は?

 北の達人コーポレーションの2022年2月期の第二四半期の売上高は49.4億円(前年同期比+7.5%増)、営業利益9.8億円(前年同期比△4.5%減)の増収減益となった。北の達人コーポレーションの売上総利益率は+76.0%(前年同期は+75.4%)、営業利益率は+19.9%(前年同期は+22.4%)と非常に高い水準になっている。

 売上高は増加して売上総利益は約3億円ほど増加したものの、販管費が3.3億円増加したことにより営業利益は減益となった。広告宣伝費は+44百万円増加したものの、販管費の内訳を公表していないため、残り約3億円の増加要因がわからない。

■北の達人コーポレーションのビジネスモデルは?

 北の達人コーポレーションは新日本製薬、プレミアアンチエイジング、アクシージア、MTGなどと同様の工場を持たないファブレスなマーケティング会社という位置づけだ。自社で製品の企画を行い、協力工場で製造する事業モデル。扱う商品は化粧品(美容液など)、健康食品など原価率が非常に低いものに、広告宣伝によりブランド化していく手法だ。

 北の達人コーポレーションが注意しているのは広告投資効率だ。どこまで広告宣伝費を投入し、新規顧客を獲得できるかという指標で経営状況をみている。北の達人コーポレーションはAmazonや楽天などのECモールに注力するかは定期購入に力を入れてきたが、今後はECモールの売上拡大を図っていく予定だ。

■事業領域の拡大

 北の達人コーポレーションは株式会社ASHIGARUをグループ会社としており、ヘアアイロン「SALONMOON(サロン ムーン)」を販売している。20代~40代の女性が主な顧客層だ。価格は3,500円前後。ヘアアイロンと言えばパナソニックなどの大手メーカーだけでなく、I-neの美容家電製品のヘアアイロン・ヘアドライヤーの「SALONIA(サロニア)」など新興メーカーも出てきている。

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■北の達人コーポレーションの株価推移は?

 北の達人コーポレーションの時価総額は約600億円。成長性は鈍化しているものの、収益性は抜群の会社だ。ただし、すでに一度、株価は大きく高騰しており、ここから株価が倍増するのはハードルが高い。株価が3倍、5倍と上昇する銘柄ではないことに留意が必要だ。

(画像1)北の達人コーポレーションの株価推移

以 上

 

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