ダイエット目的の個別トレーニングジム(パーソナルジム)を運営しているトゥエンティフォーセブン(24/7ワークアウトとする)。With コロナが一般化してきて、大手総合スポーツジムや24時間フィットネスクラブの業績が回復しているなか、24/7ワークアウトは苦戦中だ。
パーソナルジムのトゥエンティフォーセブン(24/7)、コロナ禍で苦戦は本当か?(2022年2月6日投稿)
■基本情報(2022年7月15日時点)
- 株価:570円(10年来高値:6,090円)
- 時価総額:26億円
- 予想PER:6.4倍
- PBR:1.54倍
- 予想配当利回り:0%
- 自己資本比率:55.0%
- 会計基準:日本基準
■24/7ワークアウトの業績は?
24/7ワークアウトの2022年11月期の第二四半期の売上高は22.1億円(前年同期比△20.7%減)、営業損失△3.1億円(前年同期は△64百万円)の減収赤字幅拡大。24/7ワークアウトの売上総利益率は+46.4%(前年同期は+50.0%)と売上総利益率は一定の高さではあるものの、新規顧客獲得のための広告宣伝費(販管費)の負担が重い。
大手総合スポーツクラブやエニタイムフィットネスなどの24時間フィットネスクラブなどは月額課金モデルであるものの、24/7ワークアウトは15~40万円くらい契約課金モデル。
■24/7ワークアウトのコース料金は?
たとえば、ウルトラクイックコース(全8回)は週2回(1回あたり75分)で入学金を含む149,600円となっている。全16回コースの場合は、257,400円とかなり金額規模が大きい。
24/7ワークアウトはパーソナルジムを大々的におこなっているグループと考えると良いだろう。主にダイエット目的で通う人が多い。
■決算説明資料をみると・・・・
24/7ワークアウトの業績はとても悪い。いっぽう、決算説明資料をみると、コロナウイルス感染拡大の影響など、いまだにコロナを言い訳にしている文言がみられる。YouTubeなどでパーソナルジムが人気であり、いま業績悪化の理由にコロナを持ち出すのは適切ではないのではないだろうか。
24/7ワークアウトの店舗数はコロナ前の2019年11月期に69店舗だったものの、現在は67店舗とそれほど変わっていない。業績悪化の要因は1店舗あたりの顧客数と顧客単価の減少が要因だ。過去の資料をみるかぎり、FC店舗は続々と閉店している。1店舗あたりの経営がかなり厳しい状況だと思われる。
■24/7ワークアウトの株価推移は?
24/7ワークアウトの時価総額は26億円。すでに上場後の高値から10分の1まで下落。コロナの要因というよりは、本当に上場前に好業績をたたき出していたのか疑問が残る。
2018年11月は売上高68億円、営業利益11億円だったものの、2023年11月の業績予想は売上高67億円、営業利益4億円と会社四季報は予想している。また、広告宣伝費を減らすと新規顧客が獲得できず、パーソナルトレーニングが日常的になる雰囲気がないと業績回復は難しいかもしれない。
24時間フィットネスクラブなどの台頭やYouTubeのフィットネス動画の普及により、パーソナルジムに通わなくても自分でダイエットできる環境が整ってきた可能性もある。当面は様子見が無難だろう。ただ、株価はかなり下がっているので、営業利益4億円を出せるようになったら、時価総額50億円くらいまでは十分回復する可能性はある。
以 上