コスト削減の成果報酬型のコンサルティングを提供しているプロレド・パートナーズ(以下、プロレド)。2024年3月15日に発表した決算短信をみると、営業利益が+2.0百万円(昨年は△1.4億円の赤字)に浮上。インフレによる成果報酬が積み上がらない中、固定報酬型に舵をとり、順調に売上高を伸ばしている。今後のプロレドの業績と株価の行方は?
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■基本情報(2024年3月15日時点)
- 株価:396円(10年来高値:6,280円)
- 時価総額:44億円
- 予想PER:ー(赤字予想)
- PBR:0.72倍
- 予想配当利回り:0%
- 自己資本比率:47.6%
- 会計基準:日本基準
- 株主数:2,775人(2023年10月31日時点)
■プロレドの業績は?
プロレドの2024年10月期の第一四半期の売上高は7.7億円(前年比+32.1%増)、営業利益2.0百万円(前年は△1.4億円の赤字)と増収黒字転換となった。プロレドの売上総利益率は+35.8%(前年は+23.3%)と大きく改善している。
プロレドの売上総利益は前年の1.4億円→2.8億円と+1.4億円の増加、販管費は前年の2.8億円→2.7億円と△0.1億円の減少となり、営業利益は+1.5億円の改善となった。
■利益構造の大きな転換!
プロレドはインフレによる成果報酬コンサルの収益減にここ数年苦しんできた。現在は固定報酬型のコンサルティング・サービスに力を入れている。第一四半期の四半期報告書の売上高内訳をみると、成果報酬型コンサルは3.8億円→3.6億円と△0.2億円の減少。いっぽう、固定報酬型コンサルは1.1億円→2.7億円と+1.7億円の大幅な増収となっている。
プロレドの中途採用をみていると、かなり積極的に採用活動を行っており、固定報酬型コンサルの売り込み方が確立していると推測できる。固定報酬型はストック型の売上高になると思われ、今後も安定した成長が期待できそうだ。
ほかの注目点は、販管費がほとんど増えていないこと。また、粗利率が23.3%→35.8%と大きく改善している点。
■プロレドの株価推移は?
プロレドの時価総額は約45億円。赤字であるので株価指標では評価できない。しかしながら、ネットキャッシュを約40億円持っていて、投資有価証券も持っているので、事業価値は現状でほぼゼロで評価されている。今回、黒字の見通しが見えたため、ここから株価の大きな調整が入ることを期待したい。
以 上