ファンサイト、生配信アプリサービスなど展開のエムアップホールディングス(3661)、株価の行方は?

 日向坂46、あいみょん、渋谷すばる、SKE48など多数のアーティストのファンサイト(ファンクラブサイト含む)やオフィシャル通販サイトを展開したり、イベントチケットの公式2次流通の「チケプラ」を展開するエムアップホールディングス(以下、エムアップ)。新型コロナウイルスの影響によるリアルイベント自粛のなか、エムアップによるファンサイト運営や生配信アプリサービス「FanStream」などが期待されている。アーティスト・アイドルなどの著名人の活動に対して、さまざまなサービスでリアルまたはリモートで視聴者に活動やライブなどを伝える役割を果たしているエムアップ。今後のビジネスの行方はどうなるのか?

■基本情報(2020年9月4日時点)

  • 株価:3,615円
  • 時価総額:330億円
  • 予想PER:58.8倍
  • PBR:7.27倍
  • 予想配当利回り:0.60%
  • 自己資本比率:41.9%
  • 会計基準:日本基準

■エムアップの業績動向は?

 エムアップの2021年3月期の第一四半期の売上高は29.4億円(前年同期比+15.4%)、営業利益2.9億円(前年同期比+129%)と大幅な増収増益となった。第一四半期での決算説明資料が公表されていないため、詳細な業績改善の理由はつかめていないものの、アーティストのオフィシャル通販サイト(EC事業))の取り扱いが大幅な増加したことが増収増益の大きな要因だ。EC事業については売上高3.2億円(前年同期比+179%)、営業利益2.4億円(前年同期比+453%)と大幅な上昇となった。

■エムアップのファンサイト事業とは?

 エムアップは、アーティストやアイドルのさまざまな活動をサポートする事業を展開している。ファンサイト事業は、SKE48、渋谷すばる、IZ*ONE、あいみょん、サカナクションなど多数のアーティストのファンクラブサイトを展開している。ファンサイトの総課金会員数は前期比で+20%増加となった。今期の業績に大きくプラスとなったのはアーティストのECサイト(オフィシャルサイト)の運営だ。

■電子チケットの流通と公式2次流通サイトの運営!

 エムアップの電子チケット事業はTixplusという子会社(エムアップは51.7%保有)が展開している。「チケプラ」というライブやイベントの電子チケットを取得できるサイトの運営や、ライブ・イベントまでの情報を展開する「メモコレ」などを展開している。電子チケットの取扱数は前年比+10%増で増えている。新型コロナウイルスの影響でマイナス影響あるものの、増加傾向がつづいている。

■期待される生配信アプリサービス「FanStream」!

 エムアップの事業内容はわかりにくい。アーティストやアイドルなどのタレントに対して、さまざまなサポートを提供しながらマネタイズ(ビジネス化)することで事業を構築している。ファンサイトの運営を行い、ファンクラブとして課金し、オフィシャル通販サイトを展開している。コンサートやイベントの集客のため、電子チケットの販売サイトから2次流通の仕組みまで構築。いま期待されているのは、リモートでもコンサートやイベントを開催できる生配信アプリサービスの「FanStream」だ。

 「FanStream」はコメントや投げ銭機能を搭載した専用アプリ。新型コロナウイルスの影響によりリアルなイベントが自粛されるなか、今後のビジネスとして注目されている。エムアップは、ライブに紐づいた「メモコレ」というサービスにより、ライブの想い出を記録したり、オフィシャル通販サイト(ECサイト)に誘導したりすることもサポートしている。今後はアイドルの握手会などもオンライン化の方向でのビジネス化を進めているところだ。

■エムアップの株価の行方は?

 エムアップの時価総額は約330億円。世の中でデジタル化が加速するなか、リアルとインターネットを融合する橋渡しの事業を展開するエムアップには追い風となっている。これからエムアップの株価はさらに上昇していくのだろうか?2021年3月期の第一四半期の業績をみると、オフィシャル通販サイトの事業が大きく寄与している。新型コロナウイルスの影響によるリアルイベント自粛により限定商品の販売による一過性の売上増か、それとも継続的に成長していくサービスか見極める必要がある。

 ここ数年、エムアップの業績は改善しているものの、営業利益率は10%と高収益でも低収益でもない利益率となっている。継続的に売上高が成長していく事業モデルであるのか、エムアップの今後の見通しをどう考えるかで評価はかわる。正直なところ、エムアップの事業は安定して成長していくビジネスモデルか判断がつかない。直近のエムアップの売上高は拡大しているものの、M&Aによる嵩上げがあることを忘れてはいけない。「のれん」の残高は約9.2億円ほどあり、本当に成長しているか見極めが重要だ。

(画像5)右肩あがりのエムアップの株価推移

以 上

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