化粧品「DUO」「CANADEL」のプレミアアンチエイジング、テレビCMで業績拡大!

 敏感肌ケアの「DUO」や米倉涼子さんを起用したテレビCMが印象的な「CANADEL」など化粧品を中心に通信販売と卸売販売を展開しているプレミアアンチエイジング。2020年10月に東証マザーズに上場したベンチャー企業であるものの、高成長と高収益で時価総額はすでに1,000億円に近い。新型コロナウイルスによる対面店舗の苦境と反対に、ネット通販を中心に攻勢をかけるプレミアアンチエイジング。今後の業績と株価の行方はどうなるのか?

■基本情報(2021年3月26日時点)

  • 株価:10,820円(10年来高値:11,830円)
  • 時価総額:944億円
  • 予想PER:34.8倍
  • PBR:16.58倍
  • 予想配当利回り:0%
  • 自己資本比率:54.7%
  • 会計基準:日本基準

■プレミアアンチエイジングの業績は?

 プレミアアンチエイジングの2021年7月期の第二四半期の売上高は153億円(前年同期比+65.8%増)、営業利益24.6億円(前年同期は△4億円の赤字)と大幅な増収と営業黒字転換となった。プレミアアンチエイジングの売上総利益率は+80.7%、営業利益率+16.1%。プレミアアンチエイジングにかぎらず、通販を主体とする化粧品や健康食品の企業の売上総利益率が高い。たとえば、北の達人コーポレーションやファーマフーズなどだ。プレミアアンチエイジングは売上高153億円に対して、広告宣伝費を59億円も投入している。

ネット通販で化粧品、健康食品を販売する北の達人コーポレーション、ついに成長停滞か!?(2020年12月6日投稿)

育毛剤「ニューモ」の売上高激増!ファーマフーズ、通販事業で高成長つづく!(2020年12月5日投稿)

■通信販売中心のプレミアアンチエイジング!

 プレミアアンチエイジングの約7割の売上高は通信販売だ。ただし、テレビCMによる認知度の向上により卸売販売の比率は急増している。卸売は前年比+142%と倍増している。

■プレミアアンチエイジングの販管費内訳は?

 プレミアアンチエイジングの販管費99億円のうち、半分以上は広告宣伝費に59億円を費やしている。年間では100億円以上をテレビCMなどの広告宣伝費に投入する見込みだ。プレミアアンチエイジングのライバルは大手化粧品メーカーの資生堂、コーセーはじめ、海外ブランドの化粧品メーカーなど競合は少なくない。プレミアアンチエイジングは中国大陸向けに越境ECなどをスタートしていて、国内にとどまらず市場を開拓していくつもりだ。

■まだまだ株価は伸びる!?

 プレミアアンチエイジングの時価総額は約1,000億円。比較対象となる北の達人コーポレーションの時価総額は約900億円。北の達人コーポレーションは2018年4月に株価最高値をつけていて、そのときの時価総額は1,500億円を超える。業績をみると、プレミアアンチエイジングのほうが北の達人コーポレーションの当時の数倍の事業規模と営業利益を稼いでおり、プレミアアンチエイジングの株価はまだまだ伸びそうだ。

 プレミアアンチエイジングが販売している「DUO ザ クレンジングバーム クリア 90g メイク落とし」はAmazonで3,960円(2021年3月28日現在)で販売されている。「CANADEL カナデル プレミアホワイト オールインワン 美容液クリーム」は4,096円(2021年3月28日現在)で販売されており、30代~40代女性向けには価格的にも遡及しやすい。けっして低価格の化粧品を販売しているわけではない。

■プレミアアンチエイジングの株価の行方は?

 プレミアアンチエイジングは上場時からすでに2倍近くまで株価は上昇中。ただし、実績や成長性を考えると、ここから時価総額2,000億円~3,000億円まで上昇しても不思議ではない。少し気になるのは、プレミアアンチエイジングの研究開発費は年間で1億円ほど。プレミアアンチエイジングの商品は差別化された商品力で売れているのではなく、通販会社としてのマーケティング力の結果と考えられる。

 化粧品などは中国などの委託企業に簡単に製造委託でき、決まった成分を入れると一定の効果がでることは実証されている。製品力を高めず、マーケティングだけで成長をつづけることはできないため、どこかで業績の天井が出てくるはずだ。しかしながら、その天井はまだまだ先かもしれない。

(画像5)プレミアアンチエイジングの株価推移

以 上

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