「スーパーデリバリー」のラクーンHD、利益前年割れで株価下落つづく!

 BtoBサイト「スーパーデリバリー」やフィナンシャル事業の売掛金保証サービス「URIHO」や請求サービス「Paid」、家賃保証サービスなどを展開しているラクーンホールディングス(以下、ラクーンHD)。堅調に売上高は伸びているものの、収益の伸びが鈍化し、前年同期比で利益はマイナスとなってしまった。株価は高値から半値まで下げており、どこまで株価は下がるのだろうか?

BtoB仕入れサイト「スーパーデリバリー」のラクーンHD、業績好調つづく!(2021年3月6日投稿)

「スーパーデリバリー」展開のラクーンHD(3031)、EC事業だけでない!決済・保証事業も!(2020年6月28日投稿)

■基本情報(2021年9月3日時点)

  • 株価:1,625円(10年来高値:3,320円)
  • 時価総額:363億円
  • 予想PER:37.2倍
  • PBR:6.77倍
  • 予想配当利回り:1.23%
  • 自己資本比率:42.1%
  • 会計基準:日本基準

■ラクーンHDの業績は?

 ラクーンHDの2022年4月期の第一四半期の売上高は11.3億円(前年同期比+4.6%)、営業利益は2.6億円(前年同期比△24.8%減)の増収減益となった。ラクーンHDの売上総利益率は+83.6%(前年同期は+83.7%)、営業利益率は+22.9%(前年同期は+31.8%)と営業利益率の悪化が目立つ。営業利益率の悪化の要因は販管費の増。販管費の内訳をみると、広告宣伝費+50百万円、人件費+50百万円の増加となっている。

 決算説明資料で説明されているが、販管費増だけでなく、頻発する緊急事態宣言などにより経済活動が変わり、「スーパーデリバリー」や「Paid」の客単価が低下していることが収益性悪化の大きな要因だ。去年はコロナ禍による特需により客単価が大きく上昇したものの、コロナ慣れにより高値での取引が抑制されたことが要因と思われる。その背景を考えると、これまでのような業績の急拡大を期待することは難しく、株価にもその思惑が反映されているのかもしれない。

■業績計画の達成はどうか?

 ラクーンHDの2022年4月期の業績予想は売上高53億円、営業利益14.3~15.3億円を計画している。営業利益率は27%~29%のレンジ。売上高の進捗率は21.4%にとどまり、営業利益の進捗は20%に到達していない。業績計画は変更していないものの、このままいくと業績未達が予想される。

■売掛金・家賃保証残高の推移は?

 ラクーンHDの目玉サービスの売掛保証サービスの「URIHO(ウリホ)」。保証残高は着実に増加しており、現時点で243億円の保証残高となっている。家賃保証の残高は69億円まで上昇。これらの2つを合わせると保証残高は約300億円となる。

 いまは雇用調整助成金や持続化給付金などの経済を支える支援があるものの、どこかで不景気がきたときに貸倒金額が増える懸念があることに注意が必要だ。「URIHO」は前年同期比+52.2%(保証残高は184億円→243億円)の売上高の伸びを示しており、堅調な顧客の増加と考えるべきか、売掛金貸倒への懸念増があるのか実態が見えてこない。

■ラクーンHDの株価推移は?

 ラクーンHDの時価総額は約350億円。株価指標的には割高感はないものの、株価チャートが下落トレンドに入っており、ここから上昇に転じるには時間がかかりそうだ。世界的な金融緩和が続いており、マネーはクラウドや半導体など特定の分野に流れ込んでいる。ラクーンHDもコロナショックの2020年3月から株価は一時6倍くらいまで上昇したものの、いまは高値から半値の水準まで下落している。

 グロース銘柄の場合、成長鈍化すると徹底的に売られる傾向があるため、当面は様子見が無難ではないだろうか。

(画像1)ラクーンHDの株価推移

以 上

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