パーフェクトワンの新日本製薬、中計に向けて順調な業績推移!

 ファンデーションの「パーフェクトワン」を中心に化粧品事業をファブレス工場でおこなっている新日本製薬。業績は過去最高を更新中できわめて堅調だ。中期経営計画「VISION2025」では売上高500億円、経常利益率8.5%(42.5億円)を狙っている。新日本製薬の業績と株価の行方は?

「パーフェクトワン」の新日本製薬、スキンケア、スマートヘルス商品で成長目指す!(2021年4月17日投稿)

■基本情報(2022年6月3日時点)

  • 株価:1,394円(10年来高値:3,360円)
  • 時価総額:305億円
  • 予想PER:14.4倍
  • PBR:1.81倍
  • 予想配当利回り:2.15%
  • 自己資本比率:72.4%
  • 会計基準:日本基準

■新日本製薬の業績は?

 新日本製薬の2022年9月期の第二四半期の売上高は180億円(前年同期比+7.4%増)、営業利益16.8億円(前年同期比+19.8%増)の増収増益。新日本製薬の売上総利益率は+82.1%、営業利益率は+9.3%。販管費131億円のうち、広告宣伝費50億円、販売促進費23億円と合計で約73億円をつかっている。

 化粧品、健康食品などファブレスメーカーにとっては企画・広告戦略がきわめて重要で、コストに占める製造原価自体は非常に低い。競合他社のプレミアアンチエイジング、北の達人コーポレーション、アルマード、Waqooなども同じ事業モデル・利益構造となっている。

業績絶好調のプレミアアンチエイジング、中国本土に「sitrana(シトラナ)」展開!(2021年6月19日投稿)

北の達人コーポレーション、業績堅調も販管費増で営業利益は減少!(2021年10月16日投稿)

■チャネル別はほぼ通販が占める!

 新日本製薬の売上高は全体の約9割を通信販売が占めている。直営店・卸売販売と海外販売は約1割くらいに留まる。なお、新日本製薬の通信販売は、メインは定期購入であり、EC経由(ネットショッピング経由)の割合はそれほど高くない。

 現在はクロスセル(商品の複合販売)で製品領域を広げ、クレンジングソープ、美容液ジェル、ファンデーションと複合的に販売して、顧客ごとの販売単価の改善施策をおこなっている。

 フェムケア(フェムテック)として、PMS(月経前症候群)を対象とした新ブランド「COCOROOT(ココルート)」を立上げ、テストマーケティングのプラットフォームであるMakuake(マクアケ)で先行販売している。

■新日本製薬の株価推移は?

 新日本製薬の時価総額は約300億円。新日本製薬は2020年3月のコロナショックで株価は761円(現在は1,394円)まで下落し、そこから4倍くらいまで急反発。現在は高値から半値以下まで下落している状況だ(ちょうど高値のときに創業者が207万株を売り出して、需給が一気に悪化した)。

 業績は安定的に成長しており、財務状況は健全だ。有利子負債は20億円くらいあるものの、現預金を130億円もっており、ネットで100億円以上のキャッシュリッチ会社となっている。成長性が落ちていることが気になるものの、株価指標的には割安感はある。引き続き、注目したい。

(画像1)新日本製薬の株価推移

以 上

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