人流増で業績好調のユニフォームネクスト、アクティブユーザーが堅調に増加!

 作業服・作業着、事務服・オフィスウエア、医療白衣などのユニフォーム関連をEC販売しているユニフォームネクスト。現在は物流倉庫の増築(10月稼働)を進めており、在庫保管能力が従来の2倍に拡大予定。在庫欠品予測システムの導入で欠品率の改善を目指す。ユニフォームネクストの業績と株価の行方はどうなるのか?

増収増益のユニフォームネクスト、ここにきて成長の勢い増す!(2023年2月10日投稿)

ECサイトによるユニフォーム販売、ユニフォームネクストの業績は?(2022年2月6日投稿)

■基本情報(2023年8月4日時点)

  • 株価:657円(10年来高値:1,072.5円)
  • 時価総額:66億円
  • 予想PER:19.4倍
  • PBR:2.3倍
  • 予想配当利回り:0.45%
  • 自己資本比率:67.0%
  • 会計基準:日本基準
  • 株主数:1,153人(2022年12月31日時点)

■ユニフォームネクストの業績は?

 ユニフォームネクストの2023年12月期の第二四半期の売上高は37.2億円(前年比+20%増)、営業利益2.5億円(前年比+79%増)の増収増益。ユニフォームネクストの売上総利益率は+37.1%(前年は+36.8%)、営業利益率は+6.6%(前年は+4.4%)と改善している。

 ユニフォームネクストの売上総利益は前年の11.4億円→13.8億円と+2.4億円の増加、販管費は前年の10.0億円→11.3億円と+1.3億円の増加となり、差し引きで営業利益は1.1億円の改善となった。主な増益の理由は、売上高増による粗利の改善が大きい。

■業績の概要は?

 決算説明資料によると、新型コロナウイルスの5類感染症移行にともない街に人流が戻り、飲食店を中心にリアル店舗の新規出店の増加や採用増が影響している。都内では外国人を中心に観光客があふれる光景も見られ、コロナ禍は完全に終了したようにも見える。

 部門別では、サービス部門が売上高14.8億円(前年比+21.5%増)、オフィスワーク部門が売上高19.8億円(前年比+19.4%増)、その他が売上高2.6億円(前年比+18.3%増)となっている。

■ユニフォームネクストの財務状況は?

 ユニフォームネクストの2023年6月30日時点の財務諸表をみると、現預金は14.3億円、商品は7.6億円、有形固定資産は14.8億円(2022年12月末:9.4億円)となっている。負債をみると、有利子負債はゼロで財務的には健全だ。在庫が2022年12月末にくらべて+3.5億円ほど増えているのが気になる。

 キャッシュフロー計算書をみると、営業CFは運転資金の増加(主に在庫増)により+83百万円、投資CFは物流倉庫の増築により△5.6億円のマイナス、財務CFは△52百万円の増加となった。物流倉庫は保管在庫が2倍に拡大するものの、ユニフォームネクストにとっては大きな勝負になる。物流倉庫が稼働すると、10年消却で考えた場合、減価償却費が年間で約60百万円くらい増加する。それをカバーできるくらいの売上総利益の増加が必要だ(売上高で考えると、1.6億円くらいの増加が必要になる)。

■ユニフォームネクストの株価推移は?

 ユニフォームネクストの時価総額は約66億円。株価指標的には割高感はないものの、割安を感じる水準でもない。株価チャートをみると、下落トレンドに入った可能性もあり、慎重に株価の動きをみる必要がある。

 ユニフォームネクストで気になるのは給与水準が低い点だ。従業員数125人、平均年齢31.1歳、年間給与平均は379万円(前年は367万円)。平均年数を100万円高くすると、損益に△1.3億円くらいのマイナスインパクトになる。中途採用の募集要項をみると、営業職で42時間分の固定残業代が込みになっている。基本給は19万円+諸手当6.1万円と42時間超過分の残業も基本給の19万円をベースでの計算になると、残業時間あたりの単価も低い。また、年間休日が112日と少し少ないのも気になる。

(画像1)ユニフォームネクストの株価推移

以上

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