靴の通販サイト展開のロコンド、成長が大幅鈍化!今後の行方は?

 靴の通販サイト「LOCONDO.jp」を中心にECビジネスを展開しているロコンド。2022年1月14日に通期業績予想の下方修正を発表。ユーチューバーのヒカル氏、宮迫氏、ローランドなど既存の広告メディアにこだわらず、新しいマーケティングを導入して成長してきたものの、ロコンドもついに成長鈍化か?ロコンドの株価と業績を見ていきたい。

EC事業のロコンド、アクティブユーザが減少に転換!今後の行方は?(2021年10月16日投稿)

靴を中心としたECサイト展開のロコンド、YouTuber活用も成長鈍化か!?(2021年7月17日投稿)

■基本情報(2022年1月14日時点)

  • 株価1,256円(10年来高値:4,180円)
  • 時価総額:144億円
  • 予想PER:20.2倍
  • PBR:3.2倍
  • 予想配当利回り:0.79%
  • 自己資本比率:64.1%
  • 会計基準:日本基準

■ロコンドの業績は?

 ロコンドの2022年2月期の第三四半期の売上高は72.8億円(前年同期比△3%減)、営業利益7.1億円(前年同期比△37%減)の減収減益。ロコンドの商品取扱高は156億円(前年同期は149億円)と取扱高自体は増加しているものの、ロコンドオリジナル商品であるD2Cブランドの売上高比率が減少したことにより売上高は減少となった(他社メーカーの販売代行の場合は手数料部分のみを売上高に計上している)。

 ロコンドの商品取扱高比での売上総利益率は+37.8%(前年同期は+38.5%)、限界利益率は+16.0%(前年同期は+18.1%)と悪化傾向となった。ロコンドのビジネスモデル的に限界利益を超える利益率になることはないので、それほど利益率が高い事業モデルではない。

 これは同業他社であるZOZO、スクロール、トランザクション、アイケイ、千趣会なども同様の状況だ。実店舗を基本的に持たない事業モデルのため赤字にはなりにくいものの、あくまでネットを活用した小売業という位置づけ。爆発的な利益率がでる事業モデルではないことに留意が必要だ。

■アクティブユーザの減少が止まらない!

 ロコンドの事業自体は堅調だ。しかしながら、成長銘柄として前年対比でプラス成長を求められるポジションにいるため、売上高が前年同期割れをしているのは致命的。ロコンドの決算説明動画を見たものの、田中社長は外部環境(コロナほか)の要因と分析。ただし、同業のZOZOはきわめて高い成長性を見せている。

 ロコンドの致命的な問題はアクティブユーザ数(1年に1回以上の購入)が2021年1Qを頂点に減少している点だ。私自身も以前はロコンドで靴を買っていたものの、価格面でAmazonやPayPayモールなどに負けており、他社モールで購入している。感覚的には10%~20%くらい他社モールのほうが安い。

 決算説明動画で田中社長は「メーカーの在庫が増えていない、コロナなどの影響」と述べていたものの、メーカーとしては売れるモールに在庫を置いておきたいというのが実情ではないだろうか。

■事業規模の拡大が進まない!

 ロコンドはオーガニック(自然体)での成長がほぼストップの状態。これまではファッションウォーカーやWajaなど買収により商品取扱高を嵩上げしてきたものの、それもストップとなっている。事業規模拡大を前提として倉庫を拡大し、固定費は前年同期比+2億円ほど増加。いっぽう、限界利益が前年同期比で減少している状況だ。

 田中社長によると100億円規模の成長投資(事業買収など)を考えていると言っていたものの、自然体での成長トレンドに入っていない中で、一発逆転のような事業買収が成功するか疑問が残る。年間売上高160億円、営業利益7億円の東証二部上場のヒラキ(主に靴のEC通販)の時価総額は約55億円。成長が鈍化してしまうと株価はなかなか上がらない。ロコンドは特に個人株主に注目されることが多い企業であるものの、この人気がなくなると嵩上げされていた株価が剥落する可能性があることに注意が必要だ。

ネット通販好調な靴のヒラキ、巣ごもり需要取り込みで業績は堅調!(2021年9月26日投稿)

■ロコンドの株価推移は?

 ロコンドの時価総額は約150億円。株価は実力(業績)を反映して上昇・下落を繰り返すだけでなく、美人投票と同じで多くの人が上がると思うと上昇する。2020年7~8月の急騰はユーチューバーとのコラボレーション企画による注目度が上がったため。

 当時は営業利益30億円、最低でも20億円と言っていたものの、ふたを開けてみると営業利益14.4億円で終わってしまった。当時の高値から株価は3分の1以下まで下落している。一度急騰した株価は数年は上がらないのが定説だ。ここから上昇するにはよほどのサプライズが必要だろう。当面は様子見が無難だ。過去の株価とくらべて割安に見えるかもしれないが、成長性が止まっている現段階では投資には慎重になったほうがよい。

(画像1)ロコンドの株価推移

以 上

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