「飲食店.COM」のシンクロ・フード、コロナ禍でも業績は急回復に!

 店舗物件探しなどの情報メディア事業「飲食店.COM」を中心に事業をおこなっているシンクロ・フード。コロナ禍で飲食店が苦戦するなか、一足先に暗闇の中から脱却した飲食系ビジネス企業のひとつ。業績はほぼコロナ前の水準まで回復しており、外食ビジネスの事業状況を一足早く反映させたようなところか?シンクロ・フードの業績と株価の行方は?

「飲食店.COM」のシンクロ・フード、コロナ禍からの回復はいつ頃か!?(2021年10月9日投稿)

■基本情報(2022年7月15日時点)

  • 株価:349円(10年来高値:1,763円)
  • 時価総額:94億円
  • 予想PER:27.3倍
  • PBR:3.23倍
  • 予想配当利回り:0%
  • 自己資本比率:84.3%
  • 会計基準:日本基準

■シンクロ・フードの業績は?

 シンクロ・フードの2022年3月期の売上高は19.6億円(前年比+64.8%増)、営業利益4.5億円(前年は△1.7億円の赤字)と大幅増収と黒字転換となった。シンクロ・フードの売上総利益率は+86.2%(前年は+81.0%)、営業利益率は+23.0%と高い。

 もともと、販管費(固定費)の比率もそれほど高くないため、損益分岐点を超えると一気に利益がでるビジネスモデルとなっているのがシンクロ・フードの利益構造だ。四半期ベースの売上高推移をみると、2022年3月期の3Q~4Qに売上高の過去最高を更新しており、コロナショックであくまで一時的に需要が先延ばしになったことが明白だ。

四半期ベースの営業利益推移をみると、まだコロナ前の営業利益率までは回復していないものの、四半期毎に1.8億円ほど利益がでる規模感まで高まっており、単純に6~7億円くらいの営業利益が期待できる。反対に、コロナショックの反動で特需が来る可能性もあるのではないだろうか。

■シンクロ・フードの事業内容は?

 シンクロ・フードは「飲食店.COM」というメディアプラットフォームを運営しており、飲食店と卸・メーカー・不動産屋との間を仲介するビジネスを展開している。とくに、店舗物件の仲介広告(出退店サービス)が大きな柱となっている。

 シンクロ・フードの中期経営計画では、2023年3月期は売上高23億円、営業利益4.7億円、営業利益率20.4%、2024年3月期は売上高26億円、営業利益5.9億円、営業利益率22.5%、2025年3月期は売上高30億円、営業利益7.5億円、営業利益率25.0%と公表している。

 しかしながら、2019年3月期に売上高17.9億円、営業利益6.9億円、営業利益率38.5%の実績をみると、かなり保守的な計画に見えてならない。

■数字でみるシンクロ・フード

 シンクロ・フードの従業員数は129名、2003年4月設立。メディアプラットフォーム事業という「飲食店.COM」が事業の中心だ。「飲食店.COM」のユーザ数はコロナ禍でも純増しており、合計23.6万人となっている。ただ、メディア事業は一度登録すると、なかなか退会することがないので、あくまで目安としての数字と考えておけばよいだろう。

 有料ユーザ数は1.1万件と過去最高を更新している。1ユーザの期間平均単価は12.9万円と決して小さな金額ではない。

■シンクロ・フードの株価推移は?

 シンクロ・フードの時価総額は約90億円。上場してから2018年3月に時価総額は400億円くらいまで急騰したものの、成長性の鈍化や事業規模などから数分の1くらいまで株価下落。これはコロナと関係なしに、シンクロ・フードの成長性鈍化が株価の割高感を調整したと言ってよいだろう。

 シンクロ・フードの業績は順調に回復しているものの、株価はそれほど反発していない。コロナショックによる落ち込みからの反発か、それともシンクロ・フードの成長を反映した業績か投資家は半信半疑と言ったところだろうか。

 すでにコロナショックで落ち込んだ2020年3月の株価から倍以上まで株価は上昇しており、株価指標的にもそれほど割安感がある株価ではないことは明白だ。今後はどこまで成長性が戻るか注目していきたい。

(画像1)シンクロ・フードの株価推移

以 上

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする