「マッハバイト」「転職ドラフト」のリブセンス、業績回復もインパクト欠く!

 「マッハバイト」「転職ドラフト」などの人材関係のビジネスを展開しているリブセンス。コロナ禍を乗りこえて、安定的に黒字を出せるようになったリブセンス。20代の若手経営者というイメージだった村上社長も30代後半になり、フレッシュ感がなくなったリブセンス。従業員の平均年齢は34.7歳(前年:33.2歳)、平均年収623万円(前年:528万円)、平均年収を1年で100万円くらいあげている。リブセンスの業績は好調なのか?

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業績回復のリブセンス!「マッハバイト」「転職会議」が上向きに!!(2022年8月13日投稿)

■基本情報(2024年8月9日時点)

  • 株価:178円(10年来高値:804円)
  • 時価総額:50億円
  • 予想PER:13.9倍
  • PBR:1.18倍
  • 予想配当利回り:0%
  • 自己資本比率:82.0%
  • 会計基準:日本基準
  • 株主数:5,263人(2023年12月31日時点)
  • 事業価値:13億円

■リブセンスの業績は?

 リブセンスの2024年12月期の第一四半期の売上高は15.7億円(前年比+21.3%増)、営業利益1.2億円(前年比+143%増)の増収増益。リブセンスの売上総利益率は+77.4%(前年+83.3%)、営業利益率+7.4%(前年+3.7%)と改善している。

 リブセンスの売上総利益は前年の10.8億円→12.1億円と+1.3億円の増加、販管費は前年の10.3億円→11.0億円と+0.7億円の増加となり、差し引きで営業利益は+0.5億円の改善となった。

■リブセンスの事業状況は?

 リブセンスの費用構造は、広告宣伝費と人件費が大半を占める。前年比で人件費は報酬制度改定により大きく増加している。広告宣伝費は横ばいであるものの、1四半期でだいたい5億円前後を投入しており、売上高比30%くらいとなっている。

 事業としては、マッハバイトが稼いでいるものの、マッチングサービスのknewや面接支援のbatonnの収益化が未達で、早期のプロダクトマーケットフィット(顧客から受け入れられる状態、PMF)を目指している状況だ。

 転職ドラフトはエンジニア向けの転職市場のポジション強化が必要で、エンジニア需要は高いものの、競合も多いという状況だ。マッハバイトとしては、上場したばかりのタイミーと競合する部分もある。

■リブセンスの会社概要は?

 リブセンスは2006年2月設立の会社。創業者であり社長の村上太一社長が有名であるものの、業績が停滞しており最近は注目を浴びることが少ない。従業員数は211名(2024年3月末時点)で、東証スタンダードに上場している。

 従業員数は200名前後で推移しており、エンジニアが全体の32%、マーケティングが10%、営業が29%となっている。

 売上高の64%はマッハバイトが稼いでおり、転職会議、転職ドラフトで9割以上の売上高となっている。言い換えると、新サービスのknewやbatonnはほぼ業績に貢献していない。最近の業績回復はマッハバイト(前年比売上高増加+21.5%増)、転職会議(前年比+11.7%)とマッハバイトが引っ張っている。

■リブセンスの株価推移は?

 リブセンスの時価総額は約50億円。現預金を38億円持っているので、事業価値は12億円くらいの評価となっている。マッハバイトだけで事業価値は20億円くらいの事業価値はあるのではないだろうか?アルバイト市場は需要は旺盛というか、供給が少ない状況でありニーズは高い。しかしながら、これから供給が増える見込みが少ないため、成長市場とはいえないだろう。

 リブセンスが安定的に利益を出せるようになれば、どこかで配当もあるかもしれないが、村上社長が全体の約50%の株式を持っているため、配当には積極的ではないだろう(配当よりも成長を優先したいし、個人として現金はそれほど不要との推測)。村上社長は役員報酬を2,000万円前後はもらっており、お金にはまったく困っていないからだ(株式としても25億円ほど持っている)。

以 上

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