「ニフティ不動産」「ニフティ温泉」「ニフティ求人」などのプラットフォーム事業や企業のマーケティング支援であるソリューション事業を展開しているニフティライフスタイル。富士通由来の企業。売上高の伸びは堅調であるものの、販管費の大幅増加により減益の見通しとなった。ただ、40億円ほど現預金を持っている企業であり、企業価値が低く評価されている現状であり、株価の水準修正に期待が高まる。ニフティライフスタイルは2018年2月設立、従業員数は62名と少数精鋭の陣容となっている。
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■基本情報(2023年3月31日時点)
- 株価:808円(10年来高値:1,823円)
- 時価総額:50億円
- 予想PER:16.3倍
- PBR:1.09倍
- 予想配当利回り:1.48%
- 自己資本比率:90.4%
- 会計基準:日本基準
- 株主数:3,089人(2022年9月末時点)
■ニフティライフスタイルの業績は?
ニフティライフスタイルの2023年3月期の第三四半期の売上高は20.3億円(前年同期比+7.6%増)、営業利益3.4億円(前年同期比△42.5%減)の増収減益。売上総利益率は+73.3%(前年同期は+76.5%)、営業利益率は+16.9%(前年同期は+31.6%)と悪化傾向となっている。
ニフティライフスタイルの売上総利益は前年同期の14.5億円→14.9億円と+0.4億円の増加、販管費は8.5億円→11.5億円と+3億円の増加となり、結果として差し引きで営業利益の大幅な減となった。減益の要因は売上総利益率の悪化と販管費の増だ。
販管費増の内容をみると、人件費、開発費、広告宣伝費の増加が主な要因。広告宣伝費はテレビCM放映などの要因であるが、テレビCMをガンガン打たないと売上高を維持できないとも言えるだろう。
■増加する販管費
ニフティライフスタイルは2023年1月31日に決算発表とともに、通期業績予想の下方修正を行っている。営業利益が10.3億円(予想)→4.8億円(予想)に半分以下まで下げているのは目に付くものの、売上高も33.4億円→29.4億円と約4億円引き下げていることも目に付く。
そもそも、2022年10月31日の第二四半期の決算発表時から苦戦は伝わってきていたものの、1Qの営業利益1.5億円、2Qは1.0億円、3Qは1.0億円と悪化傾向がつづいている。売上総利益率が悪化傾向であることはもちろん、販管費、とくに広告宣伝を実施しないと集客できなくなっていることが痛い。
■SEOが要因か?
とくに、「ニフティ求人」の苦戦が目立つ。2021年3月期から「ニフティ求人」の売上高は劇的に減少しており、回復の目途がたっていない。決算説明資料をみると、SEO評価の低下を理由にあげているが、Google検索にて付加価値がないと判断されているのだろう。
■ニフティライフスタイルの財務状況は?
ニフティライフスタイルの2022年12月末時点の財務諸表をみると、現預金は40億円でその他で目立った資産はない。有利子負債はゼロで、財務的には極めて健全な状況だ。
そもそも、上場時の公開価格は株価2,000円(時価総額125億円)で、公募増資で23億円、引受証券で3.8億円の約27億円の資金調達をしている。なお、あわせて既存株主の売出しで21億円の株を売却している。残念なことに、上場してから一度も公開価格の株価を超えたことはない。
■ニフティライフスタイルの株価推移は?
ニフティライフスタイルの時価総額は約50億円。現預金を40億円もっていることを考えると、企業価値は約10億円しか評価されていない。たしかに、事業規模がそれほど大きくなく、また成長性もそれほど高くないため、高い評価は難しいかもしれないが、それでも過小評価ではないだろうか。
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マッチングビジネス(送客)のじげん(ZIGExN)、業績は急回復!(2022年2月20日投稿)
以 上