パブリッククラウド導入支援のシステムサポート、AWS、Google Cloud、ServiceNowなど好調!

 AWS、Google Cloud、ServiceNowなどのパブリッククラウドの導入支援やERPパッケージの導入サポートをおこなっているシステムサポート。1980年1月設立、従業員数は1,233名と規模の大きなシステムインテグレーターだ。業績は好調で、世の中のデジタル化の動きが事業を後押ししている。今後の業績と株価の行方はどうなるのか?

■基本情報(2023年6月16日時点)

  • 株価:2,221円(10年来高値:2,543円)
  • 時価総額:230億円
  • 予想PER:23.4倍
  • PBR:5.84倍
  • 予想配当利回り:1.35%
  • 自己資本比率:46.3%
  • 会計基準:日本基準
  • 株主数:4,246人(2022年6月30日時点)

■システムサポートの業績は?

 システムサポートの2023年6月期の第三四半期の売上高は142億円(前年比+18.9%増)、営業利益11.8億円(前年比+14.5%増)の増収増益。システムサポートの売上総利益率は+27.1%(前年は+26.9%)、営業利益率は+8.3%(前年は+8.7%)と堅調だ。ただ、売上総利益率が+27%前後のため、営業利益率が+10%を超えるのは難しいかもしれない。

 システムサポートの売上総利益は前年の32.1億円→38.5億円と+6.4億円の増加、販管費は前年の21.8億円→26.7億円と+4.9億円の増加となり、差し引きで+1.5億円の営業利益改善となった。

■システムサポートの事業内容は?

 システムサポートは顧客のシステム導入をサポート・支援するサービスを行っているシステムインテグレーターだ。特に、パブリッククラウドと言われるAWS、Google Cloud、Microsoft Azure、ServiceNowの導入が成長している。ただ、こちらのクラウドインテグレーション事業の売上総利益率は28%前後とそれほど高いものではない。

 システムサポートの主力は、システムインテグレーション事業だ。全体の約7割くらいの売上高を稼いでいる。ITシステム構築、データベース構築、ERP関連など。こちらの売上総利益率は+24%前後と低い。

 システムサポートは成長領域であるパブリッククラウドに関わっているため、オンプレミス環境からクラウドに移行する需要は当面、増え続けるのではないだろうか?

■期待されるServiceNowの成長!

 システムサポートは、業務ワークフローやポータル構築のITサービスを提供しているServiceNow(クラウドサービス)の支援を行っている。また、システムサポートとしても力を入れている領域だ。競合としてはNTTコミュニケーションズなど。シイエヌエスがNTTデータとの取引関係が強く、外注業者としてAWSなどのパブリッククラウドの導入支援をしている。

NTTデータとの取引多いシイエヌエス(CNS)、DX需要取り込み安定成長!(2022年10月8日投稿)

 ServiceNowは企業全体のシステムや仕組みをつないでいくサービスを提供しており、システムが散在するなかでハブとなるサービスを提供している。ServiceNowを知らない人も多く、これから日本でより普及していくのではないだろうか。

■システムサポートの財務状況は?

 システムサポートの2023年3月末時点の財務諸表をみると、現預金31億円、営業債権34億円が主な資産。いっぽう、負債をみると、有利子負債13億円となっている。システムサポートの過去からの業績推移をみていると、ここ数年でようやく利益をしっかり出せるようになったことがわかる。

 2018年6月期は売上高99.7億円、経常利益3.7億円、2020年6月期は売上高134億円、経常利益7.1億円、2022年6月期は売上高162億円、経常利益11.9億円となっている。ここ数年は着実に現預金が積み上がる利益構造になっている。

■システムサポートの株価推移は?

 システムサポートの時価総額は約230億円。株価指標的には妥当な水準だ。2023年6月期の業績予想をみると、1株あたりの当期純利益(EPS)予想は94.89円で、若干上振れの可能性もあるものの、PER20倍くらいで妥当だろう。来期もEPSは前年比+20%くらい伸びることを想定すると、EPSは120円として株価は2,400円くらいが見えてくる。テクニカルで株価がうわ抜けする可能性はあるので、2,400円~3,000円くらいの株価の期待となるだろう。

(画像1)システムサポートの株価推移、上場来高値更新なるか?

以 上

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